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倒れた大銀杏、再生へ!
2011年3月28日
- 筆者 原由子
鶴岡八幡宮の“大銀杏”(手前)=2010年7月、筆者写す
この度の東日本大震災で被災された皆様に、心よりお見舞い申し上げます。また、ご家族や大切なお仲間を亡くされた皆様には、謹んでお悔やみ申し上げます。
3月11日、朝。テレビで、鎌倉の鶴岡八幡宮で大銀杏(おおいちょう)の再生を願う祈願祭がとり行われたというニュースを見ました。御神木でもあるこの 大銀杏は高さ約30メートル、樹齢千年を超えるとも言われる巨木で、鎌倉幕府の三代将軍源実朝を暗殺した公暁が隠れていたとされている事でも有名です。鶴 岡八幡宮にお参りする度に、季節によって違った表情で私たちを迎えてくれていました。
鶴岡八幡宮のシンボルとも言えるこの大銀杏が、昨年の3月10日、雪まじりの大風のために倒れてしまったのです。小さい頃から鶴岡八幡宮には大銀杏があるのが当たり前と思っていましたし、大変ショックでした。回復は不可能というニュースも耳に入り、胸が痛みました。
ところが、4月。大銀杏の根元から小さな新芽が顔を出したのです! 再生を願う多くの人々の祈りが届いたのでしょうか。新芽やヒコバエ(樹木の根元から生えてくる若芽)が勢いよく、ぐんぐん成長しているという報道にホッと胸を撫(な)で下ろしました。
7月。私が鎌倉でライブを行ってまもなく、桑田が食道がんを患っている事が分かりました。不安でいっぱいになった時に思い出したのはこの大銀杏。入院直 前に鶴岡八幡宮に行ってみると、大銀杏のヒコバエは元気に大きく成長し、根元は萌(も)え出た緑に覆われていました。この生命力、再生する力を信じよう! と思いました。本殿にお参りした後、この大銀杏にも桑田の手術の成功と再生、復活をお祈り。この時に撮った大銀杏の写真と御守りは、全国の皆様から頂いた お言葉や御守りと共に、私たちを励ましてくれました。
おかげ様で桑田の手術は大成功。順調に回復し、ニューアルバム「MUSICMAN」を完成させ、リリースする事も出来ました。今年のお正月には、桑田も一緒に鶴岡八幡宮に初詣。大銀杏にも御礼を言いました。
その大銀杏が倒れてちょうど1年目に起こってしまった未曽有の大災害。被災された皆様のお気持ちを思うと言葉も見つかりませんが、一日も早く復興が進む 事を、そして被災された皆様のご健康を心よりお祈りしております。今では小さくなってしまった大銀杏ですが、今年も元気に育って、私たちに生命の力、再生 する力を見せてくれるでしょう。
私たちの故郷日本が元気を取り戻しますように!
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