43億蓋的 歌劇院1∼5樓竟都漏水
水滴滴到遊客「伊東豊雄看到會哭」
【綜合報導】受梅雨鋒面影響,中南部連日豪大雨釀災,其中斥資43億元興建的台中國家歌劇院竟禁不起考驗,民眾黃小姐向《蘋果》投訴,前天帶家人前往參觀,發現從停車場、1樓大廳到5樓餐廳,均出現窗戶噴水及天花板滴水狀況,痛批:「花幾十億蓋這種建築物,建築大師伊東豊雄如果看到應該會哭吧!」
台中國家歌劇院2009年12月動工,由日本知名建築師伊東豊雄(豊音同豐)設計、國內麗明營造公司興建,去年9月正式完工,主要特色為利用曲牆取代樑柱,以支撐整體結構,創下全球大型建築首例。《蘋果》昨重回台中國家歌劇院,直擊大門上方嵌燈水滴從空而降,一名民眾進來時被水滴到抱怨:「漏水會滴到頭這樣不好!」馬來西亞來的劉先生也說:「特地來看台中歌劇院,這麼漂亮的地方卻會漏水,實在很可惜!」
台中國家歌劇院營運部經理吳麗珠坦言,漏水的地方都是玻璃和邊框接縫處,可能是密合度不好導致,目前還在保固內,已請廠商盡快修復,造成民眾不便表示歉意。
台中國家歌劇院營運部經理吳麗珠坦言,漏水的地方都是玻璃和邊框接縫處,可能是密合度不好導致,目前還在保固內,已請廠商盡快修復,造成民眾不便表示歉意。
台中國家歌劇院小檔案
●設計:日本建築大師伊東豊雄
●工期:2009年至2016年
●經費:約43億元
●規劃:地下2樓、地上6樓;1樓大廳、2至5樓劇場、6樓花園與咖啡廳
●規格:主體建築長123公尺、寬66公尺、高32公尺
●特色:世界獨有美聲涵洞曲牆建築、無樑柱、零直角
●劇場:有大、中、小型劇場,分別有2014、800、200個座位
資料來源:台中市文化局、《蘋果》資料室
●工期:2009年至2016年
●經費:約43億元
●規劃:地下2樓、地上6樓;1樓大廳、2至5樓劇場、6樓花園與咖啡廳
●規格:主體建築長123公尺、寬66公尺、高32公尺
●特色:世界獨有美聲涵洞曲牆建築、無樑柱、零直角
●劇場:有大、中、小型劇場,分別有2014、800、200個座位
資料來源:台中市文化局、《蘋果》資料室
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台中国家歌劇院 伊東豊雄設計で台湾に完成11年を費やしたオペラハウス 理念は「ボーダーレス」
2016/10/11付 日本経済新聞 夕刊
オペラハウスは開業前から人気の撮影スポットに(9月30日、台中市)
台湾中西部の中心都市、台中市に9月末、世界的建築家の伊東豊雄が設計したオペラハウスが開業した。劇場、作品の「ボーダーレス」を理念に、10年がかりで完成させたプロジェクトだ。
台北から高速鉄道で南へ1時間。台湾第3の都市、台中市の高層マンションやショッピングセンターが立ち並ぶ新興開発地区の一角に、鮮やかな曲線のデザインが目を引くガラス張りの建築物が姿を現す。9月30日、2005年の入札から約11年の歳月を経てオープンした「台中国家歌劇院(台中メトロポリタンオペラハウス)」。台湾で初めての本格的な歌劇場だ。
■曲線に乱反射
伊東が設計した地上6階、地下2階の建物は「カテノイド」と呼ばれる、3次元の曲面で構成される。白を基調とした建物の内部は天井、壁、床が区切りなく一体となったチューブのような形状で、その美しく滑らかな曲線は直角的な構造の従来の建物にはない。建物の曲線に音が乱反射するため、音響面での利点も大きい。地元台湾では斬新なデザインが「サウンド・ケーブ(音の洞窟)」と呼ばれ、開業前から人気の撮影スポットになった。
伊東は建物のコンセプトについて「ジオメトリー(幾何学)とダイナミックな自然の融合を目指した」と語る。建築物は独立した存在ではなく、自然や周囲と一体となってこそ機能するという考えのもと、あらゆる境界線を取り払った。
そうした「ボーダーレス」の考えに基づき、大劇場の天井部には歌手や奏者を配置できる円形状の足場を設置。中劇場は客席と舞台の段差や区切りを必要に応じて取り払える。小劇場はさらにユニークで、バックステージの大型扉を開けると円形劇場のような石段の野外客席が現れる。屋上や平面スペースもイベントに活用でき、まさに「建物全体が劇場」(伊東)だ。
ただ、完成までには紆余曲折(うよきょくせつ)があった。斬新な構造のために工事が極めて難しく、施工業者が1年半ほど見つからなかった。着工は入札から4年後の09年。結局地元業者が担当することになり、伊東の設計事務所が一から工法を教えた。14年に建物を落成したが、その後様々な施工上の問題が見つかり、改修を余儀なくされた。伊東は「100%満足とはいかないが、それでも完成したのは奇跡に近い。もうこんな建物は作れない」。伊東は胸を張る。
■国際色豊か
同歌劇院によると、ここ30年、アジアだけでも1997年に開業した日本の新国立劇場を含め、約200の歌劇場が建設された。しかし、多くの人員や装置を必要とするオペラをはじめ、劇場運営には莫大な費用がかかり、近年は劇場の新設が少ない。
そんな中で劇場を開業したのは、国際的な作品制作を通じ、台湾の文化水準の高さを示すためだ。世界のオペラハウス事情に詳しい岡部真一郎・明治学院大教授は「後発組の台湾が独自性を出すための方法が、この有機的な建物をフル活用したボーダーレス戦略」と語る。
この戦略は、公演内容にも通じる。9月30日にオープニング上演されたワーグナーのオペラ「ラインの黄金」は演出が世界的に注目されるスペインのパフォーマンス集団「ラ・フラ・デルス・バウス」で活躍するカルルス・パドリッサ。SFのような近未来的で演劇的要素が強い、ワーグナーの重厚さを抑えた演出が印象的だった。指揮は台湾生まれの呂紹嘉、演奏は台湾国家交響楽団と地元だが、キャストは欧州や日本など国際色豊かだ。
中劇場で上演された舞台「ラ・モード」
今月1、2日に中劇場で上演した舞台「ラ・モード」は、ピアノ演奏にファッションショーや演劇、現代ダンスなどを織り交ぜた斬新な作品。作品をプロデュースした日本のピアニスト向井山朋子など7カ国・地域のスタッフで構成される。歌劇院芸術監督のビクトリア・ワンは「ジャンルを超え、ボーダーレスの素晴らしい作品を生み出す」と自信を示した。
ただ、現状では伝統芸能などの公演を除くと、台湾以外のアーティストが中心の舞台が目立つ。岡部氏は「最終的に台湾発の自主制作作品がどれだけ生み出せるか。劇場がアーティスト育成の場になる必要がある」と指摘する。
(文化部 岩崎貴行)
[日本経済新聞夕刊2016年10月11日付]
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