日本に次いで高齢化のスピードが早い国。それが台湾だ!

認知症で前後不覚のまま町をさまよい、姿を消してしまう沢山のお年寄りたち。台湾では人通りの多い繁華街や駅の近くに大抵、失踪老人を探すポスターが貼ってある。ポスターには最新失踪者の無修正顔写真と、名前・身長・特徴・口癖・持病などのデータが細かく記されている。

……で、もっと興味のある人は、ポスター下部のURLから公式サイト『失蹤老人協尋中心』に接続。膨大な記録にアクセスすることも可能である。で、このサイトが半端無く衝撃的なんですよ!

深い事情でもあるんだろうか? 失踪時の年齢が70オーバーにも関わらず、登録された顔写真が若かりし20代の白黒写真だったり、清朝末期の時代劇風な人も……。どんだけ写真が嫌いなんだ!

行き倒れコーナーに登録された名前のわからないお年寄りなど、姓名欄に10桁のシリアルナンバー。これじゃまるで工業製品だよ……。

基本プロフィール以外の情報も、マニアックなまでに詳細である。失踪時の持ち物、識字力の有無に始まり、無目的遊走(徘徊?)、自言自語(独り言)などの病歴も漏れなく網羅。えーと、脱衣服って露出癖のこと?

あまりにあけすけで、我々の感覚では居たたまれないサイトだが、日本と違って多言語国家の台湾。台湾語も普通語(北京語)も理解できず、中国奥地の方言や原住民語(原文ママ)しかわからないというややこしい失踪者も少なくなく、やむを得ない処置なのかもしれない。色々な意味で考えさせられるサイトでした。
(取材・文・写真=クーロン黒沢

▼「大興王爺廟はどこ?」が口癖。実物はモザイク無し

▼葬儀屋のリンク集も充実。何故?

▼清朝末期の写真かよ!みたいなものも